八幡浜市へ9月23日に送った質問書 前文と後文

2015年9月23日


質 問 書


八幡浜市市長 大城 一郎 殿

                       伊方原発避難計画を案ずる会

                                      小倉  正


                         松尾 京子


                         向井 公子

   

 早秋の候、貴職におかれましては、自然災害が激増している昨今、住民の安心・安全な生活を守るためご苦労されていらっしゃることと思います。貴市には私どもの友人や親せきなどが暮らしており、これまでなかったような自然災害のニュースを聞くと、彼らは大丈夫かと心配いたしております。

さて、なかでも不安なのが、必ず来る、と言われている南海トラフ大地震のことです。貴市は海岸線が長く『八幡浜市津波ハザードマップ』によれば、海岸では10メートル級の津波の来襲が予想されています。それでも通常の自然災害であれば、災害が去った後に生活の再建をすることができます。別して心配なのは、そのときに起きるかもしれない伊方原発の事故のことです。

福島の事故前は、日本の原発は事故を起こさないといわれており、不安はあるものの一応安心していたのです。しかし、近ごろはなんと、原子力規制委員会の委員長自らが「原発の過酷事故はありうる」と言いながら、原発再稼働を許可しているではありませんか。

貴市は伊方原発から5キロメートルしか離れていない地域も含まれております。貴市が作成した避難計画を見てみますと、いくつか心配になったことがございましたので、質問させていただきます。

恐れ入りますが、9月30日にお伺いしますので、文書にてご回答くださるようお願い申し上げます。


全7項目(別記事で)


 ご多忙中まことに恐れ入りますが、私たちも八幡浜市に住む友人などのことが案じられてならず、やむにやまれぬ気持でございます。

ご回答のほど、よろしくお願い申し上げます。

   以上


           連絡先:〒790-0963       

               愛媛県松山市##########

                             向井 公子


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八幡浜市への質問書−屋内退避

1.屋内退避について

屋内退避の住民の食料・水等の汚染値の測定はどのように行う予定ですか。

屋内退避の場合、南相馬市地域では、物流がマヒしました。八幡浜市においても同様の事態になると思われます。

食料・水等の生活用品の配布はどのように行うことになっていますか。

また、モニタリングポストの値が毎時20マイクロシーベルトを超えなくても住民を一時移転あるいは避難させるための累積被ばく線量の基準はありますか。


回答:

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八幡浜市への質問書−避難の移動手段

2.避難の移動手段について

福島の事故のときは、3月11日15時27分に津波の第1波が観測されてから23分後の15時50分に1号機の炉心損傷が始まっています。その後モニタリングポストは機能を失い、原子炉水位もわからない、発電所前の道路が崩れる、など、国や県市、住民にとって予想外の緊急事態が積み重なっていきました。

つまり、原発の過酷事故とは、きわめて短時間のうちに破滅的事態が起きるような事故です。

また、東日本大震災時の避難に関する福島民報の記事によれば、

平成23年3月の福島第一原発事故発生後、県内は避難の渋滞など混乱が続いた。
 23年3月12日、政府の避難指示が第一原発から10キロ圏に拡大された際には、浪江町中心部から町津島支所までの114号国道で渋滞が発生するなどした。浪江町によると、当時は町民約8000人が一斉に車で西側の津島支所を目指した。しかし、道路は渋滞し、通常であれば30分程度の道のりに約3時間を要したという。津島地区の学校や集会所などの公共施設はどこも満車状態で、入れない車が路上にあふれた。津島支所は阿武隈山系の標高500メートル前後の場所に位置しており、まだ寒さが残る中、公共施設に入れなかった町民は路上に止めた車内で眠れぬ夜を過ごした。
 浪江の主要道路は地震と津波の影響を受け、車の通行が困難な場所が多かった。6号国道は町の北側の南相馬市小高区で冠水。海沿いを通る県道広野小高線(浜街道)は津波で壊滅状態だった。山沿いの県道いわき浪江線(山麓線)も陥没や亀裂が発生していた。一方、西に通じる114号国道には大きな損傷はなかった。ある町職員は「もし、114号国道が通行不能になっていたら町民の避難路はなくなっていた」と当時の危機的な状況を振り返った。(下線:筆者)

とあります。

道路がすべて通行可能かどうかもわかりません。大地震の後は、震度4とか5の余震が何度も起きますから、最初の大地震の時には無事であった道路、トンネルがそのあともずっと通れるかどうかもわかりません。

 八幡浜市は、「自力で避難可能な住民は自家用車等での避難を優先する」としていますが、福島でも普段は30分程度の道のりが事故後は3時間かかったとあります。

① バス等の大量輸送の方が優先されるべきではありませんか。

② バスの手配はできているのでしょうか。どこの会社のバス等を、何台手配し、何人移送するのですか。

③ バスなどは、どういう手順で、どのバスが、どこに来ることになっているのですか。

④ バス会社との協定など締結されていらっしゃるならばその内容を教えてください。


回答:

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八幡浜市への質問書−避難の段取り

3.避難の段取り・必要な時間について

原発事故の際の避難とその計画についてはさまざまな心配や疑問があります。八幡浜市内といっても、いろいろな条件のところがあるでしょうから、神越地区の住民避難についてお答えいただきたいと存じます。

 貴市の避難計画によれば、モニタリングポストの放射線値が毎時500マイクロシーベルトとなったら、避難指示を出されるとのことですが、貴市が避難指示を出し、住民が一時集結所に集まり、ヨウ素剤を配布され服用したのち、自家用車・バスなどで避難開始することになります。

① このときの車両等の台数・各利用者数の見込み数もご回答ください。

② 毎時500マイクロシーベルトと知ってから検討に要する時間

③ 該当地区に避難指示を出し、住民に周知するのに要する時間

④ 住民にヨウ素剤を配布し服用させるまでに要する時間

 a) 住民一人一人の問診票のチェックはどのような人が何人で行いますか。その人たちの承認は得ていますか。

 b) ヨウ素剤の配布人員は何人でだれですか。

⑤ スクリーニングと除染について

a) 実施する場所はどこですか。

 b) その地区の承認は得ていますか。

 c) 実施に必要な人員・機材・車両等の段取りはどうなっていますか。

 d)スクリーニングにどのくらいの時間がかかると予想していますか。

 e)除染に要する時間を汚染の程度別にお答えください。

⑥ 避難所に到着するまで

一時避難所へ出発し、避難所に到着するまでに、平日の昼間であるとして、神越の住民たちは、要支援者や子どもたちも含めて、それぞれどのくらいの時間で、どのように避難をすることになっているのですか。その際、住民はどの程度の被ばくが予想されていますか。

⑦ 神越の全住民の避難が終了するまでに必要と思われる時間をお示しください。 


回答:

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八幡浜市への質問書−国や県を信頼できますか

4.放射線量の測定はモニタリングポストのみで大丈夫ですか。

 避難の目安とする放射線量の測定はモニタリングポストの数値のみとなっております。しかし、福島のときには、モニタリングポストが機能しなくなりました。また、モニタリングポストの数値が間違っている可能性もあります。何が起こるかわからない緊急事態においてデータ取得のために一つのシステムのみに頼るのは危険ではないでしょうか。また、避難に際しては風向きがとても重要です。SPEEDI、ERSSの予測や航空機などの広域観測データを使うことは考えていらっしゃいますか。モニタリングポストをはじめすべてのデータは国が一括管理して公表することになっていますが、住民の生命・財産を守る役割を最初に負っている貴職が直接それらのデータを入手できますか。国の判断を待つのではなく、八幡浜市長として判断をするのが市民に対する責任を果たすことではないでしょうか。お考えをお聞かせください。


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八幡浜市への質問書−準PAZ圏になるつもりは

5.八幡浜市は所によっては、伊方原発からの距離が5~10キロメートルと伊方町内よりも近いところがたくさんあります。そのような地区は準PAZ圏として予防避難をするのが妥当ではないかと考えますが、独自に準PAZ圏を設定するお考えはありませんか。


回答:

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八幡浜市への質問書−自主避難者について

6.自主避難者について

実際に事故が起きた際には、住民のなかから多くの自主避難者が出ると思われます。

住民が自分や家族の被ばく量がなるべく小さいうちに避難しようとするのはとても自然なことで、それをやめさせるのは不可能です。自主避難者もまた八幡浜市民です。このような場合「いうことを聞かない市民は知らない」ということは国民感情からいってもできません。受け入れ先に自主避難者の受け入れを要求するおつもりはありますか。


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八幡浜市への質問書−被ばく前提の計画では?

7.最後に、そもそも規制委員会の指針は100テラ(兆)ベクレルのセシウム137の放出を前提としたものです。ですから、この避難計画は住民の被ばくを前提とした計画であると思います。どのようにお考えですか。


回答:

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八幡浜市への質問書の全7問についての回答部分とコメントを今日追加で掲載しました。

文言修正をしていくかもしれません。時折ご確認ください。

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